KiloEx、7.4百万ドルのクロスチェーン攻撃被害後にハッカー追跡中──資金返還なければ法的措置へ

分散型暗号通貨取引所KiloExは、今週初めに発生したクロスチェーン攻撃により約740万ドル(約11億円相当)の損失を被ったことを公式に発表しました。同プラットフォームは、価格オラクルシステムに存在した脆弱性が攻撃の根本原因であったと認め、現在は全サービスを一時停止しています。KiloExは、BNBチェーンやManta Network、ブロックチェーンセキュリティ企業と連携し、被害の調査および対応を進めている最中です。

KiloExは攻撃者に対して直接的な提案を行い、盗まれた資金の90%の返還を要求。その見返りとして、10%をホワイトハット・バウンティ(善意の報奨金)として提供するとしています。同時に、X(旧Twitter)上で攻撃者のウォレットアドレスを追跡していることを明かし、「資金の即時凍結に向けて準備が整っている」と警告。返還が72時間以内に行われなければ、法執行機関およびサイバーセキュリティのパートナーと共に調査をエスカレートさせると発表しました。

この事件は、分散型金融(DeFi)セクターにおけるセキュリティリスクの高まりを改めて浮き彫りにしています。Crypto.newsの報道によれば、2025年第1四半期だけで暗号通貨関連のハッキング被害額は16.5億ドルを超え、過去最高を記録。KiloExの対応は、今後のDeFiプラットフォームにおけるセキュリティ強化およびハッカー対策の一環として注目を集めています。