ビットコインETF、2か月連続の資金流出—リテール投資家の関心低迷で勢い鈍化

ビットコインETFは、1月の力強いスタートにもかかわらず、2か月連続で純資金流出を記録しました。ブロックチェーン企業Matrixportのアナリストによると、年初来の純流入額は約10.5億ドルに達しているものの、その大部分は1月の53億ドルの急増によるものです。2月以降、流入の勢いは弱まり、3月には再び資金流出が続いています。リテール投資家の関心が以前の暗号資産サイクルと比較して低調であることが、ビットコインETFへの需要を抑えていると指摘されています。

さらに、ビットコインETFのパフォーマンスは他の投資資産に遅れをとっており、特に金が過去最高値を更新する中で魅力を失いつつあります。市場アナリストは、リスク資産への資金流入が鈍化していることに加え、投資家が金や債券などの伝統的な安全資産を優先していると分析しています。この動向は、ビットコイン自体の市場センチメントにも影響を与え、価格のボラティリティを引き起こす可能性があります。

また、QCP Capitalのアナリストは、4月2日に予定されているドナルド・トランプ前大統領の「解放の日」発表に市場の注目が集まっていると指摘しました。新たな貿易関税の導入が予想される中、消費者信頼感が12年ぶりの低水準となっており、株式市場は週次で4〜5%の下落を記録しています。これにより景気後退懸念が深まり、ビットコインを含むリスク資産への圧力がさらに強まる可能性があると予測されています。